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「さて――」
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「面倒」 |
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「はっ、始める前に話を終わらせないでくださいよぅっ!」
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「だって、面倒なものは面倒だし」
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「ニム、そんなことを言ってはだめよ。 これを楽しみにしてる人もいらっしゃるんでしょうからね」
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「この前のでいいんじゃないの?」
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「いえいえ、前のじゃまだ足りないみたいです。 もっと詳しく知りたいという方も多いとか」
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「ふ〜ん」
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「具体的に言うと、どのあたりなのかしら?」
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「う〜ん……島が浮いてるっていうのが、どのくらいなのか、とか?」
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「それじゃ、ちょっと島の周りを飛んでみましょうか」
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「え……んぐっ! ヘリオン?」
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「では、ちょっと行ってきます〜」
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「気を付けてね」
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「ちょっと、お姉ちゃん……
なんで手を振って、こんなのっ……きゃっ……わぁぁぁぁぁ」
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「ただいま戻りました〜」
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「はぁ、はぁ、はぁ……」
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「どうだった、ニム?」
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「も……ものすごく、高い……」
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「下を見ても、海が見えませんでした」
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「今日は霧がかかってるみたいですからね」
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「お城幾つ分の高さなんでしょうねぇ」
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「……ヘリオン、もう無理やり連れて行かないで」
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「あれ、楽しくありませんでした?」
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「ニムは飛び慣れてないから」
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「そうですか……なんだかちょっと残念です」
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「ふふ。でも、わたしと一緒に飛ぶのは好きなのにね」
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「お姉ちゃん!」
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「ふぇ? そうなんですか?」
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「…………島についてだけど、気持ち悪いと思う」
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「話を逸らし――」
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「お姉ちゃんは、どう思う?」
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「そうね……たまに、過ごしやすい島はあるけど、全体的には……」
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「なんというか、色が極端ですよね」
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「そういえば、そうですね」
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「はっきりと別れすぎてて気持ち悪い」
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「確かに、そう言われるとそうですねぇ」
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「他に気になると言えば、ほとんどの島に誰も住んでいないことかしら?」
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「まぁ、住みたく無さそうな島も多数ありますけど……」
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「住める島を探す方が難しいかも」
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「そうね……」
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「あ、でも、そういう島だからこそ、探検のしがいもありますよねっ!」
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「きれいにまとめる気みたい」
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「うぅ……先を読まなくてもいいじゃないですかぁ」
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「でも、島の数も10……ううん、その倍はあるかしら?
それだけの数だとすべてを探検するのは大変そうですね」
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「ニムは、お姉ちゃんと一緒なら、のんびりと回ってもいいけど」
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「の、のんびりとした探検ってありなのかなぁ……」
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